『髪に動きが欲しい!』
『スタイリングを楽にしたい!』
そんなときに理想を叶えてくれるのが『パーマ』です。
ですがパーマは、
綺麗に理想通りにかからないケースも多いのは事実です。
美容師の技術不足、カウンセリング不足が原因ですが、どうしても綺麗に出にくい髪の場合もあります。
せっかくパーマをしたのにやりくくなってしまった…
なんてことには絶対になってほしくありません。
美容師がしっかりとカウンセリングを行えば、防ぐことができるので、すべて私たちの責任です!!
ですが、一度失敗してしまうと髪もダメージしてしまいます。
そんなことにならないために、
『自分の髪で思うようなパーマがかかるのか?』
を知ることで、事前にそんな失敗を防いでいきましょう!
今回は、『パーマが綺麗に出にくい髪質』についてご紹介いたします。
プロフィール
川合 甚(かわい じん)
パーマが綺麗にかかりにくい髪は?青森の美容師が解説
パーマをかけてみたいと思ったときに初めに知ってほしいことが、
・アイロンで巻いたようにはかからない
・綺麗に出ない髪質もある
ということです。
綺麗に出にくい髪質は
・ハイダメージの髪
・ブリーチをしているもしくはカラーを頻繁にしている
・縮毛矯正をしている
・ロングの髪でゆるふわのパーマ
・アイロンで巻くことが多い
この5つです。
上記に当てはまる場合はパーマをかけるのはオススメできません。
、
ほとんどの場合が、失敗します!!
しっかりと知識のある美容師なら、ある程度の状態ではパーマをかけることができますが
どんなにうまい美容師でも状態が進んでいれば絶対に綺麗にかからないので注意していきましょう!
アイロンで巻いたようなパーマにはならない
パーマをかける前に知っておいてほしいことが、
写真でよく見かけるような仕上がりには、乾かしただけではなりません!
スタイル写真すべてが、『パーマと言いながらアイロンで巻いてます!』
雰囲気は似てるパーマを作ることができますが、同じような質感にはならないことをまず知っておきましょう。
パーマをかけた髪の特徴は、
・乾かし方によって形が変わる
・毛束にはなりにくい、一本一本が毛先はランダムに動く
・大きなカールでしっかりかけることはできない
・パーマの強さはウエーブの細かさでコントロールする
アイロンで巻くと初めから毛束になりますが、パーマはスタイリングすることで毛束を作っていきます。
弱いスタイリング剤を毛先全体に軽くつければ綺麗にスタイリングできるので、スタイリング剤を使っていきましょう。
緩くパーマをかけた場合、アイロンではそのまま緩く形を作ってくれますが、パーマはドライヤーで乾かすと少し伸びるので、緩くしっかりかけることはできません。
緩くパーマが欲しいときは、仕上がりイメージより少し強くかけてドライヤーとスタイリングで作っていきましょう。
ハイダメージ毛やブリーチ毛、カラーを繰り返しているの場合
パーマは髪の中に栄養がないとかけることはできません。
パーマの原理は
①髪の表面を広げる
②髪の中の形を変える
このようにパーマをしていきます。
ですが、ダメージが進んでしまった髪は、②の形を変えるためのものがなくなってしまっています!
無理にパーマ液をつけると①の髪を表面を広げて痛ませるだけで全くパーマがかからないのです。
無理やりパーマをした場合
・バサバサになってごわついてしまう
・細かいウエーブにしかかからない
・濡れている時は細かめのウエーブで、乾くとボサボサになる
このようなことになってしまいます。
ブリーチをしている場合はもちろん、美容師さんにダメージでパーマを止められた場合や、頻繁にカラーをしている場合(特に白髪染め)は絶対にパーマはやめておきましょう。
縮毛矯正をしている場合はパーマはできない
縮毛矯正をしている場合はパーマをかけることができません。
先ほどの説明で合った②の状態を作ることができないからです。
縮毛矯正をした髪にパーマ剤を使うと
髪の中の結合は離れてくれますが
↑この状態になりません!!
縮毛矯正を髪の中の形を違う成分に変えてしまっているので
このように離れたものがくっついてくれないのです。
くっつかずに離れたままの髪はチリチリになり、切れ毛にもつながってしまいます。
最悪の場合こんな状態になるので絶対にパーマはやめておきましょう。
縮毛矯正にかけれるパーマは『デジタルパーマ』ですが、
髪が健康でないと綺麗にかかることは難しいので、デジタルパーマをする時も、しっかり状態を見てもらいましょう!
前回はかけてれも今回はできないなんてこともほとんどです。
ロングのゆるふわパーマはパーマが出にくい
例えば写真のような長さの場合、髪質にもよりますが、ゆるふわのパーマは難しいことが多いです。
ですが、スタイルによってできる場合も多いので、相談して決めていきましょう。
段を入れたり、デジタルパーマをしたり、適切にパーマをかければ簡単なスタイリングで再現できるパーマをかけることができます。
パーマは根本の部分に出にくく、乾くときにある程度伸びてしまいます。
特にロングスタイルでは伸びやすいので注意が必要です。
カーブの部分を『リッチ』というのですが、この『リッチ』を出すことができないので、緩くかけた場合パーマがかかっていないように感じることがほとんどです。
毛先にはパーマを出せるので、毛先のカールでスタイルを作るようにしていきましょう。
カットでレイヤー(段)を入れれば、レイヤー(段)の部分にはパーマを出すことができます。
・髪が長ければ長いほどパーマが出にくい
・レイヤー(段)が入っていないほどパーマが出にくい
場合によってはアイロンで巻くことをオススメします。
普段ヘアアイロンを使用している
普段のスタイリングでアイロンを頻繁に使用していた場合、パーマが綺麗にかかりません。
パーマをかけても、
『毛先がばバサバサになっただけでカールがでない!』
なんてことになりやすいので注意が必要です。
髪にヘアアイロンやコテを使っていると、髪の成分が変化してしまっています。
例えば、
生卵をフライパンで焼くと固まって目玉焼きになりますよね?
これと同じように、髪もタンパク質でできているので、熱によって固まって髪の中の作りが変わってしまいます。
これを『タンパク変性』というのですが、
この状態は、トリートメントなどで治ることはありません!!
目玉焼きが生卵に戻ることができないのと同じく、変性した髪を治すことは不可能なのです。
特に注意が必要なのは
『タンパク変性を』をした髪は、目で見て判断できないということです。
濡らせば美容師なら判断できますが、乾いた状態ではわからず、特別ダメージして見えるわけでもないので、自分で判断はまず不可能です。
カウンセリングでは、乾いた状態でパーマをするかしないかを決めますよね?
この時では正確な判断ができないので、アイロンを頻繁に使用する方はしっかり相談しておきましょう!!
タンパク変性が起こった髪にパーマをかけると
通常、パーマは
図のように髪の中のつながりを切って曲がった状態でつなげることでパーマがかかります。
ですがタンパク変性をした髪は
薬剤で髪の形を変えるための『結合』を切ることができません!!
パーマ液を使ってもほとんど形が変わってくれないのです。
それだけではなく、
パーマのダメージだけ髪に与えてしまうので、よけなパさつき、ごわつきを起こしてしまい
『痛んだだけでパーマがかからなかった』
なんてことになってしまうので注意していきましょう!
タンパク変性は、パーマがかからないだけで、トリートメントで綺麗に見せることはできますので、
いつもアイロンで巻いている方は、カールが欲しい場合は、いつも通りアイロンで作るのをオススメします。
まとめ
パーマは万能ではありません。
それどころか、美容室のメニューで一番、お客さまのイメージ通りになりにくいものです。
髪の状態によって大きく左右されることと、できる範囲も変わるので、しっかり相談することをオススメします。
美容師さんに『どんなパーマならかけれるか』を明確にしてもらってからパーマをするようにしましょう!!
特に注意したい髪は
・ハイダメージの髪
・ブリーチをしているもしくはカラーを頻繁にしている
・縮毛矯正をしている
・ロングの髪でゆるふわのパーマ
・アイロンで巻くことが多い
この5つに当てはまる場合パーマをかけるのは考え直していただきたいです。
失敗してしまった!
なんてことが絶対にないように、私たち美容師もカウンセリングを大切にしています。
どの美容師も、
『せっかく来ていただいたので喜んでもらいたい!!』
と思っているので、それが反対の方向にならないように防いでいきましょう。
ラインでのご相談も承っております。
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